Keras 3はマルチバックエンドのディープラーニングフレームワークで、JAX、TensorFlow、PyTorch、OpenVINO(推論専用)をサポートしています。 コンピュータビジョン、自然言語処理、音声処理、時系列予測、レコメンダーシステムなどのモデルを簡単に構築・トレーニングできます。
新興スタートアップからグローバル企業まで、300万人近い開発者がKeras 3の力を活用しています。
Keras 3はPyPIでkeras
として利用可能です。Keras 2はtf-keras
パッケージとして引き続き利用可能です。
keras
をインストール:pip install keras --upgrade
keras
を使用するには、選択したバックエンド(tensorflow
、jax
、torch
)もインストールする必要があります。
特定の前処理レイヤーやtf.data
パイプラインなど、一部のKeras 3機能を使用するにはtensorflow
が必要です。
Keras 3はLinuxとMacOSシステムと互換性があります。WindowsユーザーにはWSL2での実行を推奨します。 開発バージョンをローカルにインストールするには:
pip install -r requirements.txt
python pip_build.py --install
keras_export
パブリックAPIを更新するPR作成時にAPI生成スクリプトを実行:./shell/api_gen.sh
requirements.txt
ファイルはTensorFlow、JAX、PyTorchのCPU専用バージョンをインストールします。GPUサポートのために、TensorFlow、JAX、PyTorch用に別々のrequirements-{backend}-cuda.txt
も提供しています。これらはすべてのCUDA依存関係をpip
経由でインストールし、NVIDIAドライバーが事前にインストールされていることを想定しています。CUDAバージョンの不一致を避けるため、各バックエンドごとにクリーンなPython環境を作成することを推奨します。例として、conda
でJax GPU環境を作成する方法:
conda create -y -n keras-jax python=3.10
conda activate keras-jax
pip install -r requirements-jax-cuda.txt
python pip_build.py --install
環境変数KERAS_BACKEND
をエクスポートするか、~/.keras/keras.json
にあるローカル設定ファイルを編集してバックエンドを設定できます。利用可能なバックエンドオプションは:"tensorflow"
、"jax"
、"torch"
、"openvino"
。例:
export KERAS_BACKEND="jax"
Colabでは次のように設定できます:
import os
os.environ["KERAS_BACKEND"] = "jax"
import keras
注意: バックエンドはkeras
をインポートする前に設定する必要があり、パッケージをインポートした後は変更できません。
注意: OpenVINOバックエンドは推論専用バックエンドであり、model.predict()
メソッドを使用したモデル予測の実行のみを目的としています。
Keras 3は(TensorFlowバックエンド使用時)tf.keras
のドロップイン置換として動作するように設計されています。既存のtf.keras
コードをそのまま使用し、model.save()
の呼び出しが最新の.keras
フォーマットを使用していることを確認するだけで完了です。
カスタムコンポーネントを含まないtf.keras
モデルは、JAXやPyTorch上で即座に実行できます。
カスタムレイヤーやカスタムtrain_step()
などのカスタムコンポーネントを含む場合でも、通常数分でバックエンドに依存しない実装に変換可能です。
さらに、Kerasモデルは使用するバックエンドに関係なく、あらゆる形式のデータセットを処理できます:
既存のtf.data.Dataset
パイプラインやPyTorchのDataLoader
でモデルをトレーニング可能です。
Module
やJAXネイティブのモデル関数の一部として使用可能詳細はKeras 3リリース発表をご覧ください。